バツイチになってからは、町にある小さなスナックで仕事をするようになりました。
接客することは嫌いではありませんでしたし、こういう仕事の方が、お給料はいいかなと思っていました。
ですが、町中でリーズナブルな提供しているお店です。
ですから、お給料の方はといえば、想像よりもずっと下でした。
それでも細々と、生活するには不自由がありませんでした。

 

 こんな私なのですが、夢を持っていました。
それは飲食店を経営することです。
これはかなり以前から考えていたことです。
接客も得意だし、料理するのも得意。
家庭料理を出すような、こぢんまりしたお店をオープン出来たらいいなと想像ばかりしていました。
だけど、お店を構えるともなると、その資金を考えなければなりません。
ちょっと調べただけでも、開業資金は700万円ぐらいは必要なんて書いてあります。
気が遠くなるような金額に、腰が砕けてしまいます。
だから、行動に移すことが出来ませんでした。

 

 以前勤めていたホステスとばったり、会いお茶をすることになりました。
その時、以前から考えていた、お店をオープンすることになったと言い出したのです。
それも、パトロンからお金を出してもらうと言うのです。
そのパトロンとは、なんなんだ?と思いました。
お店をオープンするお金を出す。
パトロンの意味が理解出来ませんでした。
愛人契約でもしてしまったのか?と思ったのですが、全く違っていました。
元同僚の話では、純粋に夢を応援してくれる男性なのだそうです。
真剣に夢を追いかけている女性に、手を差し伸べてくれる人。
多額の援助を惜しまずにしてくれる人。
パトロンの意味を知らない私にとって夢のような話です。
援交や愛人契約なら、お金をもらえるのは当然としても、大人の関係を作らないのに、多額のお金をサポートしてもらえる。
話を聞いて、くらくらきてしまいました。